山さき@神楽坂
さて、大先輩のOさんとKさんとの定例会、今回はTさんも参加し、4人で待望の山さきに。
有名な大塚の江戸料理店、なべ屋で修行した方が開いた神楽坂の鍋料理屋ですが、普段から予約の取れない上にミシュラン掲載以後はさらに拍車がかかり。今回いい具合に予約できて入れました。
さて、まずは乾杯して先付け。上から時計回りに白魚と菜の花、お豆の煮物、ふきのとうの味噌あえ、梅干と海苔の和え物、玉子焼き。
玉子焼きは甘めのぽってりとした味付け。家庭的で、なんだかうれしくなります。ふきのとう、白魚と春が近いことを感じさせてくれるメニューがうれしいです。
そして海苔と梅干しの和え物、これがシンプルながらおいしかった。焼き海苔をちぎって出汁と一緒に梅干しを和えただけなんだとか。つまみにはぴったり。毎度ながら酒がすすみます。
えびのお味噌汁。出汁は強め。関東の味ですね。頭からばりばりいただき。一見家庭的でありながら芯が通ってる、というか、ちゃんとした出汁だと味噌汁もこんなに洗練されます。
さよりとうにのお造り。煎り酒で作ったたれでいただきます。白身魚はこのたれで食べると相当イケるんじゃないでしょうか?身の旨さを露わにしてくれます。イイネ。
そしてまんをじして、鍋登場。今回はねぎま鍋を所望。
土鍋に出汁をたっぷり張ってあるのですが、ついついつまみ飲みしつつ(笑)。この出汁が美味いんだ。食べた後で聞いたところ、鰹の本節と昆布の一番だしなんだとか。濃い目の味付けながら、しみじみと美味しいです。
まぐろにしっかり火を通し、野菜を1種類ずつ煮て、順番にいただくという。ちなみに調理と取り分けはお店の方がやってくれます。写真のように。まぐろは半生で食べるのかと思いきや、生臭くなるのでしっかり火を通すのだとか。
出汁の美味さにまぐろの酸味がうまいこと絡んで、えもいわれぬ味わい。しみじみと滋味深いです。これは1回目、ねぎとわかめと煮ました。
こんなかんじで、せりやうど、クレソンを1種類ずつ、合計数回まぐろを楽しめるという。
なるほど、給仕までしてくれるとなると、外国人の人でもこれを味わえるのね、だからミシュランに載るのか、と納得。大前提として、美味しいし。
となるともちろん飲まずにはおれませんので、写真のふぐのひれ酒を所望。ひれの炙り具合もよく、最初アルコールの香りの強かった燗酒にじわーんと旨味が染みてきて、これまたなんとも言えないいい塩梅に。美味いねえ。
そして〆は雑炊ですが、煮るのではなく、ご飯を持った椀に出汁汁を注いでいただくという。こうするとさらさらと上品にいただけます。山陰の方の雑炊、このスタイルですが、大正解ですね、これ。出汁の旨味を余すことなく味わえて、それをご飯が邪魔せずにいただけるという。
まぐろの酸味の他、野菜の甘味、特にうどからの出汁がきいて、イケました。ええ、ごはんお代わりしましたけど、何か(笑)?
デザートは白玉とあずきに抹茶をかけて。このあずきがまた美味いんだ。ちゃんと豆の味がする大粒のあずきで、これまた満足。
鍋料理の持つ家庭的な印象はそのままに、洗練された素材と煮え具合などのタイミングの程を見る程はプロの仕事というしっかりとした料理をいただきました。美味しかったー。
料理王国の1月号で店主の山崎さんが寄せ鍋の作り方を実際に料理しながら説かれてましたが、読後の訪問で、その妙を実感。
他にも数種類の鍋があるし、またがんばって予約して食べたいですね。
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